コラム

 これからこのコラムでは、トルコのオリーブにまつわる様々な記事を発信していきたいと思います。
オリーブといえば、地中海域を象徴する植物のひとつです。その中でもトルコは、オリーブの生産地としてだけでなく、その風土、文化、そして長い歴史の中で育まれてきたオリーブとの深いつながりを持つ国です。トルコ各地の食文化に根ざしたオリーブの使われ方や歴史との繋がりなど、オリーブを通じて見えてくるトルコの豊かさを紹介していきたいと思います。

フルマ・オリーブ(Hurma Zeytin)について


 オリーブの実には「オレウロペイン(Oleuropein)」という苦味成分が含まれているため、そのままでは渋くて食べられません。そのため、通常は塩水や苛性ソーダなどを使って「渋抜き(脱渋)」を行う必要があります。
 しかし、世界にはこのような脱渋処理を施さなくても、そのまま食べられるオリーブの実も存在します。たとえば、ギリシャの「スルーバ・サソス(Throuba Thassos)」、チュニジアの「ジェマリ(Djemali)」、そしてトルコではエーゲ海沿岸のカラブルン半島(Karaburun)で栽培されている「エルケンジェ種(Erkence)」などが知られています。
 これらのオリーブは、特定の環境条件のもとで木の上で自然発酵し、熟成の過程で自然に苦味が抜けていきます。つまり、収穫直後からそのまま食べることができるのです。このようなオリーブが「フルマ(デーツ)」と呼ばれるのは、熟成によって色が黒から黄褐色に変化し、表面にしわが寄って、まるでデーツのような見た目になるためです。
 カラブルン半島でこの「フルマ・オリーブ」ができるのは、10月から12月の間で、天候条件が整ったときに限られます。夕方の気温が10℃以上あり、海から塩分を含んだ湿った風が吹き、空気中にうっすらと霧が発生する時と言われています。このような夜を経て、朝日が差すと、オリーブの実は一晩で「デーツ化」することがあるのです。
 この現象は、Phoma oleae菌の繁殖に適した条件が揃った結果です。菌の働きによってオレウロペインが分解され、脱渋が自然に進みます。そして、朝になり太陽が昇って気温が上がると、その活動は停止します。
 こうして自然熟成されたフルマ・オリーブは、10月から12月にかけて収穫され、最長で1ヶ月間ほど市場に出回ります。塩を加えずに食べられるため、特に塩分摂取を制限している人々から高い支持を得ています。この旬の期間を過ぎると、保存のために軽く塩をまぶした形で販売され、塩味のオリーブとして消費されます。

主な参考元:https://urlayarimada.wordpress.com/2016/01/26/hurma-zeytin/

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